ガリガリ君チョコミント レビュー

ガリガリ君のチョコミントを食べてレビューを書いていたので(ずいぶん前だが)、これも載せておく。

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有名ブランドが満を持して(?)おくるチョコミントの新作。個人的にはガリガリ君は水っぽいのでそれほど好きではない(ちなみに、たいていの果物についても同様だ)のだが、チョコミントと聞いては食べずにはいられない。

 

袋を見ると、「アイスミルク」の文字。「氷菓」ではないのか。これは期待できるかもしれない。袋を開けて、かぶりつく。確かにガリガリ君ではあるのだが、つまり、やはり氷っぽくはあるのだが、薄められた感じというよりはわりとしっかりコクのあるミントを感じる。その内部には、シャリシャリしたチョコミントアイス。標準的なチョコミントアイスの中に、細かい氷のフレークが混ぜてあるようだ。個人的な好みとしてはなくてもよいが、確かに爽やかさを加え触感も楽しいものになっている。

 

全体的なチョコとミントの割合は一対九ほどか。とにかくミントの清涼感に寄せたデザインになっている。しかし特筆すべきことに、水っぽい印象が強いガリガリ君ながら本作はミントのさわやかさをしっかりとミルク的なコクで裏付けすることにより、単にさわやかなだけでない食べ応えを生み出している。チョコミントではしばしばチョコチップが触感のアクセントとして使われているが、本作はそれを代わりに氷にフレークで実現しており、そのガリガリ君らしいアレンジもクレバーだ。

 

一つ気になるのは、隠し味として込められているという山椒。本製品パッケージは、この隠し味によってミントの強さはそのままにミルクのおいしさを際だたせたと主張する。たしかに本作がそのこくを実現していることは間違いないのだが、それが山椒によるものなのかは、私には分からなかった。少なくとも食べていて、「これが山椒の味だな」となる感じではない。だが逆に言えばこれは、山椒が悪目立ちせずきちんと隠し味として隠れて機能しているということなのかもしれない。

 

本作は、チョコの重たい甘さとミントの軽い甘さからなるチョコミントに対し、みずみずしい氷菓としてのブランドイメージを活かしてミントの爽やかな甘さに大きく寄せた商品と言える。しかしチョコの重み、ミルクの重みを軽視することなく付け加えることで、単に軽いだけでない重層的な食体験を提供している。しかもそれが、チョコミントガリガリ君というそれぞれのジャンルの強みを生かした融合になっている。個人的な好みとしてはもう少し濃ゆいものでもよかったが、しかし本作はこのバランスでよいと思わせる説得力がある。リピート確定。

 

菓子としての完成度:10

チョコミントとしての完成度:9

 

じっさい、上の文章を書いてから何回か買っている。うまかった。チョコミントアイスバーとしては他にHERSHEY`Sのものがある。そちらの方が正統派ではあるが、書いたようにガリガリ君というブランドがチョコミントを出すということへのこだわりが感じられた一品だった。